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完結した物語(2)

前回の続き。注意書きなどは前回にかいているので割愛割愛!

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今日は交換所の業務作業を教わる日。
備品の棚出しから、BPの管理、受付業務、次の運行案内や、管轄センターへ現在ホームで待機しているトレーナーの報告など座ってるだけかと思いきや仕事は多い。
ここでは沢山のトレーナー達をポケモンバトルに迎え入れる玄関でもあるから、必ず女性スタッフが一人いる。
今はその女性の先輩に色々と教わっている最中だ。

「そうそう、ここで各トレーナーのBPを算出するからね、それを確認して渡せるアイテムを提案してね」
「はい」

デスクトップに映し出される表示を少しだけ長く整えられた爪で指差す先輩は、必死にメモする俺を見てニコリと笑う。
その笑顔に緊張していた背筋がほぐれて、応えるようにヘラリとだらしなく俺が笑うと

「間違えたら修正とか大変だから、本当に気をつけてね?」

すばらしい笑顔だった。先輩化粧もばっちりですごく口元が弧を描いているのに目が笑っていない・・・。

「き、気をつけます…」

優しい人だとか思っちゃ駄目だ、ミスしたらあの爪で引っかかれそうでとても怖い!
今メモした内容に、マーカーを引いた。念のため付箋も貼っておいた。付箋に「先輩に確認する事」と注意書きした。
内心、この先輩怒らせたら怖い、とも付け加えておいた。


***

朝から受付窓口で作業していて、お昼休憩を終えた後の時間。
時折急に客足が途絶える事がある。
先輩方はそれすらも把握しているようで、こういう時間は一人だけ受付を抜けて在庫管理のチェックをするという。
一昨日の研修でチェック方法は教わったし、それが出来るかと期待して隣にいる付け爪の先輩を見た。
・・・暇そうに爪に付いた光る石のようなものをいじっている。
だめだ、この人・・・だめだ・・・。
早々に先輩のランクが自分の中で下がっていく一方でスタッフルームのドアが開く音がする。
基本、お客は地上から地下へと続く下り階段をおりてこのホームにやってくる。
そこから足音がしないという事は必然的に内部の関係者という事。
清掃のおばちゃんかと思って振り向くと真っ白な制服を来たボスがにこやかに立っていた。

「ボ、ボス!」
「やぁ、・・・お客さん来た?」
「いっ、いえ、いまのところ・・・」
「うん、報告ないからそうだろうけど」

にっこりと笑顔でそう答えるクダリボス。・・・ボス、新人の俺を遊んで楽しいっすか・・・?
引きつりそうになる笑顔をこらえて内心は冷や汗だらだらで仕方がない。
そんな俺の隣で付け爪先輩がさっきよりも高い声でボスに声を掛ける。

「あっ、クダリさぁん!おつかれさまですぅ!」
「うん、おつかれさま」
「トレイン出発の予定もないのに、わざわざどうされたんですかぁ?」
「ちょっとね、君達の様子を見に来たの」
「きゃっ!クダリさんったら優しいですよねぇ~!私嬉しいですぅ!」

先輩の猫なで声に俺の太ももが今までにない位異様に鳥肌がたった・・・!
今は付け爪先輩の顔まともに見れない・・・!変に噴出しそう!
そして、それと同時に”ちょっと二人きりにしてくれない!?”オーラを感じる。
きっと気のせいじゃない、これは気のせいじゃn

「あっ、新人くぅ~ん?丁度今の時間、あまりお客様が見られないから、在庫チェックしてくれるぅ?」

ほらきたよ!

「はいっ!了解しました!!!」

寧ろこの一方的に発せられる甘ったるい空気から脱出できるのであればそれこそ嬉しい事はない。
ニコッと先輩に笑顔を見せて、ボスに会釈する。メモ帳を持って受付を後にした。


***




クダリと絡みたかったんだけど時間足りませんでした(´ω`;;)
次回はクダリさんをじっくり観察する回です<●><●>カッ
そろそろ挿絵とか入れたい。
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